インフィニットループ 広報ブログ

2023年06月01日 (木)

著者 : matsuyama

【ILの部活動】漫画部:ハーゲンダッツで一番好きなフレーバーはなんですか?

こんにちは、漫画部・部長のmatsuyamaです。今回は、社内のちょっとした出来事から思い出した漫画をひとつ、紹介させていただこうかと思います。

Colla

弊社インフィニットループではチャットツールにslackを利用しておりますが、昨年より社内コミュケーションを促進するべく、「Colla」というslackアプリのサービスを利用しております。

ILの使用事例を紹介しますと、まず、slackのCollaアプリが各スタッフにDMで質問を行います。
例えば、「将来の夢はなんですか?」「最近オススメの曲・音楽は?」のような質問です。
Collaはその質問&回答を収集し、お昼休憩時間にパブリックなslack窓に投稿します。

これによって、普段はあまり接点のない他チームのメンバーや、世代を隔てた先輩後輩が、相手の人となりを知って、そこを端緒にコミュニケーションを図ってもらいたいという施策です。

ある質問

ある日のCollaの投げてくる質問に、こんなものがありました。

ハーゲンダッツ、おいしいですね。みんなはどの味が好きですか、という質問。
なんてことのない質問だと思うのですが、私はこの質問で、とある漫画を思い出さずにはいられません。

それは、「フィンランド・サガ(性)」という漫画です。

簡単に作品を説明しますと、プロサウナチャンピオンである本庄丈一郎が、サウナの中で思い出話を語ったり、困っている人にアドバイス(?)をしたり……という、
基本的にはギャグ漫画なのですが、詩的な表現が多く、心を打たれるセリフやシーンの多い作品です。

ちなみに現在(2023年6月)2期アニメが絶賛放映中なのは、「ヴィンランド・サガ」という全くの別の作品です。
フィンランド・サガというタイトルは、こちらをもじって付けられているわけですが、同じ講談社の漫画なので、恐らくはヴィンサガ側に何らかの話を通した上でのタイトルなのかな、と想像しています。
ヴィンランド・サガは11世紀ヨーロッパが主な舞台の話で、原作漫画・アニメ共に非常に感動的で面白い作品です。

他にも、ヴィンランド・サガのタイトルをもじった「ゾンビランド・サガ」というアニメがあったりしますが、こちらも他とは独立した作品です。ゾンビが出てくるしギャグタッチなのに、しっかりとアイドルアニメ&佐賀県のアニメになっていて、面白いです。

アイスの話

話を戻します。
私がCollaの質問を見て思い出したのは、フィンランド・サガの2巻に収録されているエピソードです。

※注意:ここからはフィンランド・サガのネタバレを含む内容となります※

地下サウナバトルに参加することになった本庄。バトルの会場へ向かう途中、ライバルである「ロスの男」J.D.と、サウナの中で対峙します。

本庄はそこで、若い頃のほろ苦いトホホ話を語り出します。女の子とライブハウスに行く約束をしたけど、着ていく服を買うのに3時間悩んでしまう。始めはフレンドリーだった服屋の店員も、次第にイライラしてきて……といった話を。J.D.はそれに反発します。

J.D.「サウナは 場末のスナックじゃない
  中年のじめじめした昔話は聞くに堪えない」
J.D.「思い出とは化学調味料! だいたいそこそこうまくなる……
  しかしだ!! ノスタルジーで 世界は変わらぬ!!」

以下、全ての引用は フィンランド・サガ(性)/吉田貴司 より

J.D.は最初はそんな風に言っていたものの、次第に本庄の話が効いてきた(?)のか、限界が近づいてきます。一度は倒れこんでしまったJ.D.ですが、なんとか耐えて起き上がります。そして……

J.D.「覚えているか……? 本庄……
  10年前…… 貴様がした話……
  あの話の破片が今も 私のどこかにつきささって抜けない
  あの話は 私にのろいのようなものをかけた

  あの時の アイスの話」

J.D.が10年間忘れられなかった、アイスの話。
「たいした話じゃないんだがな」と前置きして、本庄は語り出します。アイスの話を。

それは本庄が中学生だった頃。英語の授業での出来事でした。
英語の先生はいつも授業を脱線しがちで、その日も「先生ハーゲンダッツがすごい好きなんだぁ~」と雑談を始めます。
そしてそのうち、生徒たちに、席の順番に「お前は何味が好きだ?」と尋ね始めます。
先生にしてみれば雑談の延長で、深い意味は無かったでしょうね。

しかし本庄は気が気ではありません。なぜなら……

本庄「未経験だった
  食べたことなかったよ
  それ(ハーゲンダッツ)を……」

本庄の焦りをよそに、先生は生徒に次々と質問し、聞かれた生徒はめいめいに答えてゆきます。
「う~んキャラメルかな」「あたしストロベリー」

少しずつ、本庄の番が近づきます。そしてついに。

先生「じゃあ本庄 お前は何味が好きだ?」



本庄「バニラです」



先生「そうかー バニラもいいよなー」
先生「じゃあ北沢はどうだ?」北沢「オレはチョコかなー」・・・

本庄「今でも夢に見る 真夜中に目が覚めて
  決まって体中にびっしょりいやな汗をかいている
  どうしてあの時言えなかったのか……
  食べたことありませんと 言えなかったのか……」

そこまで思いつめることもないんじゃないかって気もしますが、しかし、やるせない話です。
このアイスの件は些細な例ですが、何かのために自分を偽ったり大きく見せるというのは、往々にしてあることでしょう。J.D.は述懐します。

J.D.「バニラバニラと答えてきたのだ 私も……
  選ぼうとした世界で 生き残るために……
  バニラバニラと つきささって抜けない」

「このような質問は、ハーゲンダッツを食べたことのない人への配慮が足りない」とまでは思いません。さすがにそれは行き過ぎた配慮かなと。
当たり前ですが、他愛のない質問が人を苦しめることもあるのだ、ということ……Collaの質問を見て私がこのエピソードを思い出したのは、本庄のアイスの話が、私にも突き刺さって抜けていなかったからなのです。

余談ですが、Collaからの質問に回答するかどうかは任意なので、ハーゲンダッツを食べたことが無い方もご安心ください。

最後に

新たに「これ描いて死ね」「らーめん再遊記」の部費購入が始まりました

漫画部では漫画好きの仲間をお待ちしております!

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